2016年 10⽉ 3⽇

NPO法⼈セブン・ジェネレーションズ

2016年10月3日、特定非営利活動法人セブン・ジェネレーションズは、千葉県廃棄物指導課が千葉県館山市坂田における残土埋め立てに関する新規事業を許可したことに抗議し、許可撤回を求める以下の声明を発表しました。

「私たちセブン・ジェネレーションズは、持続可能で公正な未来を実現するために目覚め続ける世界市民のコミュニティを育むことを使命とする特定非営利活動法人です。自然環境の破壊と市民の安全を脅かすことがもたらす社会的な不公正に対して声を上げることは、私たちにとって極めて重要であると考えています。この理由から、私たちは2016年9月26日に千葉県廃棄物指導課が館山市坂田の残土埋め立て事業を「新規事業」として許可したことに対し抗議の意を表すとともに、許可の撤回を求めます。

千葉県館山市坂田では、2011年12月の許可以降残土の埋め立てが行われており、許可期限とその後1年間の延長期間が終了しています。この間に運び込まれた残土は東京ドーム一杯分に相当する90万㎥にもおよび、残土への産業廃棄物の混入等も確認されていると伝えられています。千葉県における他の残土処分場からは六価クロム、ヒ素、鉛等の有害物質も検出されており、残土処分の安全性に対する疑問も呈されています。処分場が山の上部に位置しているという地理的な要因から、有害物質等が含まれる場合には雨水等により自然環境への負荷の高い土砂が市街地を通り海にまで広がる可能性が懸念されます。自然環境への過度な負担を強いる事業は環境的持続可能性を脅かすものです。

処分場の立地条件はまた、山林の伐採と埋め立てによる地盤の脆弱化を招き近隣住民への土砂災害の危険性も増していると考えられます。残土搬入のための大型車両の往来などが近隣住民に与える影響も大きく、上述の環境汚染への懸念と相まって住民への精神的苦痛を増大させる事態を招きます。地域住民を中心とした反対の声を無視する形で進行した2011年以降の埋め立て自体が不当に住民の生活を脅かすものと考えられますが、「新規事業」として新たに許可を与えることは、期間延長が制度上不可能となった状況下での埋め立て事業を継続することに他ならず、行政による社会的不公正の拡大を招く行為であると考えます。

「館山の海と山の自然を守る会」はじめ多くの団体が納得のいく形での説明と対話を求めていますが、これに対し千葉県環境生活部廃棄物指導課残土対策班は、たった4回の面談を持って十分としています。住民の真摯な取り組みと質問は、未だ納得のいく形での取り扱いがなされていません。住民の生活と一人ひとりの声、そして自然環境を守ることよりも地域行政上の必要や経済的事由を優先させることは、環境的に持続可能で、社会的に公正で、精神的に充足した世界の実現を遠退けることであり、その影響は私たちよりも何世代も後の人々に負債を残すこととなります。
ここには、福島県原発事故や沖縄県の基地問題にも通じる破壊と搾取の構造が存在しています。

千葉県が今回の「新規事業」としての館山市坂田残土埋め立て許可を撤回することは、日本の地方行政が、人々の生活と自然環境を尊重していることを表現する機会となり、今後何世代にもわたり持続可能で公正な世界を創りあげるために自治体が提供できる貴重な貢献であると私たちは考えます。」

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